サンボマスターのこと。
ともすれば「うるさい」と言われてしまうかも知れない。でもそれがロックンロールであり魂の叫びなのだと思う。
サンボマスターを始めて知ったのはいつだろうか。
おそらく「サンボマスターは君に語りかける」が発売されてすぐだと思う。
そのころ兄(二つ上)は友人に勧められて色んな音楽を聴いていた。この兄の友人は軽音バリバリの高校生で曲の好みも音楽のセンスも抜群だった。
そんな友人に影響された兄は「正月Joshin」(帰省時にいくJoshin)でCDを買いあさった。
記憶にあるのは「NUMBER GIRL」「BOOM BOOM SATELLITES」そして「サンボマスター」
部屋で兄と聴いたサンボマスターは私に衝撃を与えた。音楽の目覚めが BUMP OF CHICKENならロックンロールへの目覚めはサンボマスターだった。
この「サンボマスターは君に語りかける」はアルバムとしての完成度が異常に高く、人生におけるベストアルバムのトップスリーに確実に入る。
サンボマスターはライブパフォーマンスも圧巻だった。
ソロがあればステージで転がりながらギターを弾く。意味がわからない。下からは見えない。
でもそれが、その熱量があっという間にオーディエンスを日常の向こう側に連れて行ってしまうのだ。
過去にライブで見たギタリストで山口さん以上にうまいギタリストを見たことがない。
そして、今でも年に2回ほど行くライブで感じる「生きる」ということを前面に押し出してのライブ。
ライブで泣くことなんてないはずなのにサンボマスターでは泣いてしまうことが多い。
まっすぐすぎて、伝わりすぎて涙が溢れるのだ。
サンボマスターは変わった。荒々しいロックで自分たちのパフォーマンスに絶対的な自信を持ってそれを披露することに喜びを感じていた10年前。そして今の聴く人間の生きる力を引き出そうとするサンボマスター。
それでも共通しているのは、3人が音楽の力を最大限に信じているということだと思う。
サンボマスターの力は「愛」なのだと思う。サンボマスターから私たちへの「愛」そして、サンボマスターへの私たちからの「愛」が生きる力感じさせる音楽の原動力なのは間違いない。
一度でいい。曲を聴いて見てほしい。
一度でいい。ライブを見てほしい。
一度でいい。サンボマスターという生き方を感じてほしい。
https://m.youtube.com/watch?v=dxTFIZiic2Y